1909年夏、ドイツの小学校教師シルマン先生は、子どもたちを連れてライン川を徒歩旅行
している途中、夜になり激しい雷雨に見舞われたので近くの農家に宿泊を求めましたが断ら
れ、村の小学校で一夜を過ごすことになりました。このとき眠っている子どもたちを見守りなが
ら、簡素で、安価で、安心できる宿泊施設が国中にできたならと考えました。
この気持ちがシルマン先生の心の中に生まれた日が、
8月26日でした。
この日をユースホステルの記念日として≪
シルマンデー≫と呼んでいます。
シルマン先生は、子どもたちの熱い思いだけでユースホステル組織をつくりましたが、第一
次世界大戦ですべてを失い、ナチスに弾圧され第二次世界大戦で再びすべてを失ってしまい
ました。しかし、ユースホステル運動は不屈の志をつないで三たび不死鳥のようによみがえる
のでした。
※出典・・・『ユースホステルに託した夢 リヒャルト・シルマン伝』 佐藤智(著)より。